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食品の有効利用と食品公害

世の中には矛盾することが沢山ありますが、食品の加工に於いても、私どもの身近なところでも見受けられます。一例を挙げますと醤油の例があります。原料である大豆は一般的には大部分脱脂加工大豆が使用されています。大豆に含まれる油分を抽出して大豆油として使用されます。20%以上の油が摂れます。油の搾りかすとも言われる脱脂加工大豆は、醤油や味噌をはじめ大豆を使う各分野に於いて使用されます。最後に家畜の飼料になり捨てることなく全て利用されます。

 

ところが、丸大豆を使うのが当たり前としてきた従来の加工方法で醤油も作られていますし、私どもはそれを最上のものとして高く評価してまいりました。醤油を絞りますと上に溶け込まなかった油が酸化油として浮いてきます。これが厄介な産業廃棄物となります。油が浮かない程度にゆるく絞るメーカーもありますが、いずれにしましても油は廃棄物となるのです。粉石けんを長年作ってまいりましたが、石鹸の原料には不適切であったため製造を中止しました。脱脂加工大豆を使えばこのようなことは起こりませんが、出来た醤油の価値が違うのです。私どもは従来どおり丸大豆醤油を愛用しているのです。

 

大豆蛋白食品
丸大豆か脱脂加工大豆使用か定かではありませんが、豆乳からグルテン製品まで幅広く使われます。ベジタリアンやマクロビオティックを取り入れておられる方は、広く利用されています。加工の工程で、ある種の添加物、或いは化学的処理がどのように行われているかはわかりませんが、愛用者には利用する理由があり、肉類の代替食品として必要なものなのです。

 

輸入大豆
国産大豆は10%未満です。510%ではないかと思われます。アメリカでは遺伝子組み換えが大部分といわれているにも関わらず、大豆製品に遺伝子組み換え大豆を使用している表示は見当たりません。遺伝子組み換え大豆を使用したものは存在しないことになっています。

 

原料の有効利用
今後、食糧生産、自給率の向上などを考えるとき、地球規模での食糧対策を考えなければなりません。化学処理をしないで加工が出来ないものか、技術開発が急がれることと、食の変化に対応できる環境づくりも提言されるようになるのではないかと思います。この分野での研究開発を期待します。

 

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