わが国では、明治時代に石塚左玄先生によって始められ、明治29年に「化学的食養長寿論」という本を著し、その中で食育ということばを初めて使ったと言われています。伝統食を守り、食育を進め、その後弟子によって広められましたが、その中でよく知られているのが桜沢如一先生です。先生は日本のみならずヨーロッパに広められ、先生の弟子の久司道夫先生がボストンで活躍され、久司マクロとして逆輸入され、ブームを呼んでいます。大阪では「正食協会」がマクロ(正食)の普及に努め、現在も正食の講座、料理教室などで、啓発活動を続けられています。
基本的には民族の伝統食が基本となります。私は玄米と野菜だけという立場には立っておりません。何事でも主義主張、原理原則にとらわれると、物事の本質から遠ざかる危険性があります。民族の伝統食、すなわち地方食(方食)郷土料理が大切と考えています。その中で食養という立場に立つと、健康なとき、身体が弱ったとき、病気になったときなどはその対策をしなければなりません。食養は時代とともに変化したり強調点が変わることは当然です。それは時代とともに世の中が変わり、食生活が違うからです。
食養は個々人によって対応が変わるのです。皆、一斉に同じものを食べているわけではないからです。料理教室では少し極端に、玄米、野菜料理というパターンもあります。またあまり家庭ではしない料理が出てくる場合もあります。個々の料理はそれぞれ意味があって、技術を取得するため、味付けがきちっとできる、集中力、忍耐力を養う、材料を無駄にしない、食べてくださる方に対する思いやりや愛情を込めた料理、さまざまなことを想定して組み合わせます。料理を作りながらそのようなことを感じ取っていただければ、「料理教室」の目的が達成されると思います。いくつかの原則的なことを書きます。毎回そういったことの中からお話しして、受講生の皆様の質問、疑問にお答えしながら進めて行きたいと思っています。
| 品種 | ヒノヒカリ |
|---|---|
| 栽培地 | 赤磐市弥上地区 |
| 栽培方法 | 完全無農薬(農薬不使用)化学肥料不使用 |
| 使用資材 | 牡蠣がら、米糠 |
| 栽培方法 | 完全無農薬(農薬不使用)化学肥料不使用 |
|---|---|
| 使用資材 |
堆肥 レストラン厨房の野菜くずなど調理で出る生ゴミに、米糠、稲わら、もみ殻、落ち葉、葉などで作った堆肥と、牧場のバーク堆肥を交互に積み重ね、寝かせたものを1年間使用します。 |
| その他の資材 | 牡蠣がら、苦土石灰、消石灰 |
※季節によって自家菜園に無い場合は、株式会社大阪愛農食品センターから仕入れます。有機栽培です。
ほとんど日生の「五味の市」で仕入れます。
瀬戸町万富の岸本牧場のものを使用、当店から約2.5kmという近距離にあり、肉の解体処理も地元本社で行い、地産地消そのものです。黒毛和牛、備前黒牛(交雑)ホルスタイン去勢雄牛。いずれも飼育期間は30〜60ヶ月の牛です。料理の価格、メニューの組み合わせによって、品種、部位などを勘案して使用します。
和歌山県かつらぎ町のトントン有機農場(大浦秀樹氏)で飼育、解体処理されたもの、ハム、ベーコン、ソーセージもグレイスで製造しています。
広島県圧原市東城町の和田産業で解体処理されたものです。鶏は地元東城町の養鶏組合のものが中心です。軍鶏肉は同じく神石町帝釈の横山鶏園から仕入れます。
岐阜県山岡町の『原 立美氏』のものを使用しています。自家配合の独自の飼料を与え、安全性では高い評価を得ています。
グレイスでは「料理は土壌から始まる」と言っています。
料理の原料は土から出来るものがほとんどです。
海の魚介類といえども山の恵みを無視することはできません。
料理の基となる食材はみな土を介して出来ている。
というのが私の基本である「料理は土壌から始まる」ということになるのです。
健全な土から健全な作物が育つのです。
化学肥料によって直接作物に肥料成分を吸収させたり、弱い作物を農薬の力によって生きながらえさせるのではなく、健康な土で丈夫な作物を育てることに力を入れているのです。土の善し悪しが作物の善し悪しに関係し、味や栄養成分に影響し、同じ1株の菜っ葉でも体に取り入れた時の作用が異なるのです。
良い土を作ること、これがよい料理を作る基本です。
料理は土に種をまいた時には既にスタートしているのです。